Tゾーンはテカるのに頬は乾く、という方へ。この記事では、アイテムを買い足さずに、今持っているものの「塗る順番」だけを組み替える考え方を、混合肌を毎日見ている施術者の立場から3つの基準で整理します。
先に書いた記事では、自分がどちら側で崩れているかを測る話をしました。この記事はその続きにあたります。扱うのは並びだけです。
さっぱりを使うと頬がつっぱり、しっとりを使うとTゾーンが重くなる
朝、鏡を見るとTゾーンだけが光っている。それなのに夕方になると、今度は頬のほうがつっぱってくる。同じ一日の中で、顔の中に食い違いが起きている状態です。
こうなると、まず疑うのは使っているものだと思います。さっぱりした使い心地のものに替えてみる。するとTゾーンは軽くなるのに、頬が持たない。
では、と今度はしっとりしたものに替える。頬は落ち着くのに、昼過ぎになるとTゾーンが重く感じられる。
この往復を何度か繰り返している、とおっしゃる方に、私はこれまで何人もお会いしてきました。
行き着く先はだいたい同じです。さっぱり用としっとり用の両方を持つことになり、棚のアイテムだけが増えていきます。
そして、どちらを買い足しても、顔の中の食い違いはそのまま残ります。
増やしても解決しないのは、商品の良し悪しの問題ではないと私は思っています。2つのアイテムが手元にあるのに、どちらを先に置くかが決まっていないからです。

「部位ごとに量を変える」は、どちらを先に置くかを決めてくれません
混合肌のケアを調べると、多くの場合こういう整理に出会います。Tゾーンは薄く、頬は厚く。皮脂の出る場所は控えめに、乾く場所は重ねる。
これは理にかなった整理だと思います。顔の中で状態が違うのだから、同じ量を全体に置く必要はありません。量を場所で変えること自体を、私は否定しません。
ただ、この整理が答えているのは**「どこに、どれだけ置くか」という量と場所の問い**です。順番という別の問いには、答えていません。
1回のケアは、何品かを続けて置いていく作業です。先に置いたものは、あとから置くものにとっての土台になります。
同じ2つを使っても、置く順が入れ替われば、肌の上に残る形は変わります。つまり量と場所が決まっても、並びはまだ決まっていません。
ここが空白のまま残っているので、量だけを調整し続けても手応えが読み取りにくいのだと思っています。
S:RAの診断20問のうち、部位の差を聞く設問は1問だけです
S:RAでは、ご来店の前に肌タイプ診断にお答えいただいています。全20問で、所要は約2分です。
この20問の内訳が、混合肌をどう見ているかをそのまま表しています。頬とTゾーンの差を聞く設問は、20問のうち1問だけです。
残りは、うるおいを見る5問、皮脂を見る4問、敏感さを見る4問、肌に出ているサインを見る3問、そしてテカりの裏に乾燥が隠れていないかを拾う3問です。
つまり部位の差は、混合肌かどうかの目安をつけるための1問です。その先に何をするかを決めているのは、うるおいと皮脂を見ている9問のほうになります。
混合肌は、S:RAが見ている4つの区分のなかで最も多い区分です。その方たちについて私が先に確かめているのは、顔のどこを厚く塗るかではありません。
肌全体で、うるおいがどれだけ保てていて、皮脂がどれだけ出ているかのほうです。
数値が境界の近くに出た方には、その場で肌に触れて確かめています。設問だけで決めきらないための手順です。
テカる肌が実は水分側で崩れている、という話は先に書きました。この記事はその続きで、では順番をどうするか、の話です。
順番を決める基準は、部位ではなく「先に足りないのはどちらか」
ここからがこの記事の本体です。順番を決めるときに置いている基準を3つ書きます。3つとも、顔のどこかを見て決めるものではありません。
先に、記事の中の呼び方だけ決めておきます。うるおいを置く側と、そのうえに重ねる側の2つです。
手元にあるもので言えば、前者が化粧水、後者が乳液やクリームにあたることが多いと思います。ただ、ここから先は品目名ではなく役割で書きます。
基準① 先に足りなくなるほうを、先に置く
混合肌は、乾燥とテカリが同時に出ている区分です。同時に、というところが厄介で、目につきやすいのはテカっている側になります。
そのため、全体の組み立てをテカりが目立つ側に合わせてしまいやすい。顔全体をさっぱり側でそろえる、という形です。
そうすると、足りていないほう、つまりうるおいの側が、1回のケアの中で最後まで置き去りになります。
目立つほうではなく、先に足りなくなるほうから置く。 これが1つ目です。並びで言えば、うるおいを置く側が前半、重ねる側が後半という形になります。
逆にすると、うるおいを置く前に上から重ねる側が先に来ることになります。同じ2品を使っていても、これは別のケアです。
基準② 差をつけるのは、1品目ではなく2品目以降
部位で変えるなら、1品目からではなく後半からにします。
理由は肌のためというより、判断のためです。最初の1品から顔の中で条件を分けてしまうと、翌朝どう見えたかを比べる基準そのものが、顔の中で2つに割れます。
Tゾーンと頬で、置いたものも量も違う。その状態で「今日はTゾーンが重い」と感じても、それが順番のせいなのか量のせいなのか切り分けられません。
まず全体を同じ条件でそろえて、そのあと後半で差をつける。そうすると変えた箇所が1つだけになるので、翌朝の見え方の違いが読み取りやすくなります。
順番を変えるというのは、肌に何かを足す作業ではなく、自分で読み取れるようにする作業だと私は思っています。
基準③ 朝と夜で、並びを逆にしてよい
同じ順番を1日2回繰り返さなければいけない、という決まりはありません。
朝は、このあと外に出て、上にメイクが乗る前提です。夜は、そのまま朝まで置いておく前提です。
置いたあとに何が起きるかが違うのだから、優先されるものも違っていいと思っています。
朝は、外に出る前提で重ねる側を後半に置く。夜は、うるおいを置く側を後半まで残す。前半は朝も夜も同じで構いません。
同じ2品でも、後半の並びを朝と夜で入れ替えるだけで、1日の中で両方の側に手が回ります。買い足さずにできるのは、ここです。
3つに共通していること
3つとも、顔の地図を見て決めていません。見ているのは時間帯のほうです。
順番は、顔のどこかに合わせて決めるのではなく、その時間帯に先に足りなくなるほうに合わせて決める。 私が現場で説明しているのは、これだけです。
今日からできる、順番の組み替え3つ
今夜から動かせることを3つ書きます。使うものは変えません。置く順番だけを変えます。
1. 最初の1品は、顔全体に同じだけ置く
差をつけるのは2品目からにします。最初の1品は、Tゾーンにも頬にも同じように置いてください。
これは効かせるための作業ではなく、条件をそろえる作業です。ここが同じでないと、後半で変えたことの結果が読めません。
2. Tゾーンは「減らす」のではなく「最後に回す」
Tゾーンだけ塗らない、という選択をすると、その部分にだけ何も置かれない時間ができます。
減らすのではなく、順番の後ろに回します。顔全体に置いたあと、最後にTゾーンへ、というだけです。
私の実感では、置く量が同じでも、置く順が変わると重さの感じ方は変わります。
3. 朝と夜で、後半の並びを入れ替える
夜は、うるおいを置く側を後半まで残します。朝は、外に出る前提で、上から重ねる側を後半に置きます。
前半は朝も夜も同じで構いません。動かすのは後半だけです。
1日2回とも同じ並びにしなくていい、というのがここでの持ち帰りです。
入れ替えたら、翌朝の同じ時刻に同じ場所を見る
最後に、見方の話を1つだけ。
変えたその日のうちに判断しないでください。見るのは翌朝、できれば同じ時刻に、同じ照明の下で。
比べるのは、肌がきれいになったかどうかではありません。Tゾーンが光り始めるのが前より遅いか早いか、頬がつっぱってくるのが前より遅いか早いか。この2つだけです。
1日では分かりません。数日は同じ並びのまま続けて、そのあいだの平均で見てください。順番を変えるというのは、そういう地味な確認の作業です。

順番の3つの基準を、もう一度3行で
- 先に足りなくなるほうに合わせて並びを決める。部位では決めない
- 差をつけるのは1品目ではなく、2品目以降から
- 朝と夜で、後半の並びは入れ替えてよい
この3つは今夜から動かせます。ただ、自分がどちら側で先に足りなくなるのかは、順番を変えても分かりません。
この記事に書いたのは、順番の決め方です。ご自分が水分の側と皮脂の側のどちらに寄っているかは、順番を変えても分かりません。
そこは測ってみないと決まらないところです。S:RAでは施術前に、全20問・約2分の肌タイプ診断を実施しています。
ノーファンデ肌管理サロン S:RA(エスラ)中目黒
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※本診断はカウンセリングを目的としたものであり、医学的な診断ではありません。
※当サロンの施術はエステティックの範囲で行うものであり、医療行為ではありません。
※効果・実感には個人差があります。
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