洗っても保湿しても指に引っかかる感じが残る方へ。この記事では原因を先に決めません。私がカウンセリングで聞き返しているのは、いつ、どこを、何で触ったかのほうです。同じ言葉が、人によって別のものを指しています。
扱うのは、言葉のほうだけです。原因の名前は、最後まで決めません。
「ざらつき」と伺ったとき、その言葉がどこを指しているかは、まだ分かっていません
「ざらざらする」。指先が引っかかったときに、いちばん先に出てくるのがこの言い方です。短くて、鏡の前でそのまま言えて、しかも毎回おなじ形で出てきます。
その言い方が雑だ、という話ではありません。指先が何かを拾ったことを伝える合図としては、短くてよく働いています。

同じ言い方をされる方は、多いです。そのうえで、それがどういう引っかかり方だったのかまで言葉にされる方は、多くありません。

言葉にしないまま、調べるほうだけが先に進みます。検索すれば、候補はすぐに並びます。どれも丁寧に書かれていて、読めば読むほど、たしかにそうかもしれない、と頷けます。
並んでいるものを、私は否定しません。どれも読む価値のあるもので、その層はもう十分に埋まっています。
それでも、読み終えたあとに自分の話がどれだったかが決まらない。これは読み足りないからではないと思っています。足りないのは原因の候補ではなく、言葉のほうの解像度だと私は思っています。
自分がその言葉で何を言っているかを、まだ決めていない。決めていないまま説明を読むと、どの説明にも頷けてしまって、読んだ数だけ候補が増えていきます。
同じやり方で別の言葉をほどいた記事を、先に書いています。
同じ「ざらつき」でも、洗ったすぐあとに言う方と、夕方に言う方では、指している場所が違います
私がカウンセリングで聞き返しているのは、その感じがあったときのことです。原因ではなく、場面のほうを伺います。
洗ったすぐあとに引っかかった、とおっしゃる方がいます。夕方になってから気づいた、とおっしゃる方もいて、同じ方でもその日によって言い方が変わることがあります。触っていた場所も分かれます。小鼻のわきだけを行き来していた方がいますし、頬のほうまで手が動いていた方もいます。触ったものも同じではありません。指の腹で一点をなぞっていた方と、手のひらで顔全体をなでていた方とでは、返ってきている情報がそもそも違います。同じ顔でも、当てるものが違えば、分かることのほうが変わります。
同じ言葉でも、言っている中身は人によって違います。
同じ名前で待ち合わせても、立っていた場所が分かれることがあります。改札の外で待っていた方と、ホームで待っていた方が、どちらも同じ一語で約束したつもりでいる。
「ざらつき」という一語にも、これに近いところがあります。言い方はひとつでも、そのとき指していたものは人ごとに分かれている。分かれていることに気づかないまま、自分のぶんの意味だけを持って、原因を探しに出てしまう。
では、その中身は何なのか。当然そこが気になります。ただ、そこにはこの記事では立ち入りません。詰まりという実体のほうは、先に別の記事に書きました。ここでは中身には立ち入らず、言葉が何を指しているかまでにします。
場面が違えば、指している場所が違う。この記事は、ここまでで止めます。その先の理由に進むと、また候補のほうが並び始めて、言葉は一語のまま残ってしまうからです。
S:RAが「ざらつき」で見ているのは、触ったときに手が止まるかどうかだけです
S:RAでは、この語を広く使いません。使っているのは一点だけです。指や手が動いているときに、どこかで止まるか、止まらないか。それだけです。
なぜ狭くするのか。広いまま使うと、その日に感じたことと、先週感じたことが、同じ言葉のなかで混ざるからです。混ざると、次に何を伺えばいいかが決まりません。
狭くすると、言葉が担当する範囲は小さくなります。止まったか、止まらなかったか。それ以上のことは、言葉のほうには持たせません。
狭く使っていると、伺うことのほうも決まります。手が止まったのはどのあたりだったか、そこだけを伺えばよくなる。広いまま使っていたころは、どこから伺えばいいかが毎回変わっていました。
そのぶん、その先を決めるのは伺った内容ではなくなります。実際に触って確かめる工程のほうです。S:RAでは施術の前に、確かめる工程を入れています。伺った言葉だけで先へ進まないのは、そのためです。
触れば分かります、とは申し上げません。確かめる工程を入れています、というところまでです。伺った言葉と、確かめたことが揃って、はじめて次に何をするかが決まります。
言葉を狭くするのは、言葉を軽く扱うためではありません。むしろ逆で、狭くしたぶんだけ、その一語がはっきり何かを指すようになります。
店の名前に入っている「ノーファンデ」も、私が一度言い換えたあとの言葉です。ファンデをやめる合図として掲げたのではなく、塗る量を自分で減らせるところまで、と言い換えてこの名前にしました。
カウンセリングで聞き返すのは、原因を当てるためではありません
S:RAでは、この語が出たところで先に進まないことにしています。必ず一度、いつ、どこを、何で、と伺ってから次に移ります。
伺う目的は、原因を当てることではありません。その言葉が指しているものを、ひとつに寄せるためです。
聞き返すと、少し考えてから答えられる方が多いです。すぐに出てこないのは、その一語でこれまで足りてきたからで、それ自体は何も困ったことではありません。
そのうえで、伺ったあとにご本人のほうから言い直されることがよくあります。ざらつく、ではなく、もっと短くて具体的な言い方に変わる。言い直されたほうの言葉は、次に確かめる場所がはっきりしています。
聞き返すのは、こちらが答えを持っているからではありません。持っていないから伺っています。伺わずに進めると、こちらの側にある意味で受け取ってしまって、ご本人の言っていることとずれたまま先へ行くことになります。
聞き返している途中で、それは何々ですね、とこちらから答えを出すことはしません。言葉を寄せる作業と、原因を決める作業は別のもので、後者は伺うだけでは決まらないからです。
もうひとつ、伺っていて分かったことがあります。何秒こすったか、何回洗ったかといったことは、答えられない方が多いです。覚えていないのが普通で、それを責める話ではありません。ただ、いつ、どこを、何で触ったかは、たいていその場で答えられます。
答えられる問いのほうが、確かめるのに向いています。私はこう考えています。細かい問いより、答えが返ってくる問いのほうが、次の一手を早く決めてくれる。
今日、言葉をひとつだけ置き換えてみる
やることはひとつだけです。次にその感じがあったときに、その場面をご自分の言葉でひとつに言い直してみてください。
ざらつく、ではなく、たとえば、夕方に、小鼻のわきで指が止まる。このくらいの細かさで足ります。
言い直した先が正解でなくてかまいません。当てにいく作業ではないからです。書き換えた言葉のほうが、次に何を確かめるかを決めやすくなる。それだけのことです。
言い直した先は、誰かに見せるものではありません。ご自分が次に思い出せる形になっていれば、それで足ります。
うまく言い直せない日もあると思います。そのときは、いちばん近い言い方で足ります。近いものが無ければ、無いままにしておいてかまいません。
言い直したから何かが起きる、という話でもありません。ちがってくるのは、次にご自分が何を確かめにいくかの決めやすさだけです。
原因の名前は、まだ決まらなくてかまいません。決まっているほうがいいのは、自分の言い方のほうです。
ここまでは、言葉の話でした。ご自分の言い方をひとつに寄せたあと、その言い方が今どの状態を指しているのかは、触って確かめるほうの仕事になります。
S:RAでは施術前に、全20問・約2分の肌タイプ診断を実施しています。言葉を一つ書き換えたあとなら、もっと正確に測れます。
ノーファンデ肌管理サロン S:RA(エスラ)中目黒
東急東横線・日比谷線「中目黒駅」正面出口より徒歩6分/完全個室・完全予約制
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※本診断はカウンセリングを目的としたものであり、医学的な診断ではありません。
※当サロンの施術はエステティックの範囲で行うものであり、医療行為ではありません。
※効果・実感には個人差があります。
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